シュタイナー神学研究科
■ 目的
日本人も含め人間の精神的荒廃がさまざまな形で露呈している今日、霊性に対する確かな認識が改めて求められていると考えます。本研究科はそのような時代の要請にシュタイナーの研究を通じて応えるべく設置されたもので、通信制の大学院修士課程としては日本で唯一のシュタイナー研究コースです。
精神が荒廃しているということは私たち一人ひとりの、そして私たちが形成する社会のあらゆる部分が病んでいるということです。子どもから老人まで、政治・経済から教育・文化まで、あらゆる人々があらゆる領域で依るべき価値や目標を見失い、自信を無くし不安にかられ、苛立ち、疲れているということです。私たちは時には自分を守るために引きこもらざるをえません。あるいは、何らかの安らぎや癒しを求めずにはおれません。そして場合によっては、現実を忘れさせてくれるものにすがらざるをえません、たとえそれがはかないこと、さらには反社会的なことだとわかっていたとしても。
シュタイナーはこのような状態を克服する道を示しています。本コースは通信教育という特性を存分に活かし、学生がそれぞれの生活や活動の場で新たな一歩を踏み出す基盤を提供すること、キャリアアップ、学問的研究の開拓や拡充、生涯学習など幅広い要請に応えることを目指しています。
■ 元客員教授 塚田幸三先生(我国に於けるシュタイナー研究の第一人者)
『シュタイナーが説いているところは日本の伝統的文化や思想と矛盾しないどころか、その理解に大いに役立つ面があります。それが日本人としてシュタイナーを学ぶ魅力の一つだと思います。シュタイナー研究を通じて、人生の確かな基盤と目標を見出しましょう。』
■ カリキュラム
本研究科ではシュタイナー思想の基本的内容を理解し、それに基づいて各自の課題に取り組み、それを今後の人生の糧とすべく修士論文にまとめることを目指します。修士論文をまとめるという作業は決して単なる学問的研究に終わるものではありません。なぜなら、シュタイナーの思想は実践あるいは行を求めるからです。
シュタイナー神学研究科修士課程の履修について、下表に基づき30単位を修得しなければならない。(修了生には、Master of Divinityを授与します。